五島勉の「ノストラダムスの大予言」とその続編の内容は,読者にとって結構迫真に迫るものでした.過去にベストセラーになったこともある本なので,その内容には危機感がにじみ出ており,著者が真剣に1999年の恐怖の年をなんとか回避できないものか,予測されている危機をなんとか世間に知らせ,警告したいと思っていることが,感じられました.特に私は本好きな純粋な少年だったので結構信じていたし,どうすればよいのか,という危機感を常に持っていたと思います.
そんな中,ある日私が風邪を引き,熱を出して寝込んでいたとき,ラジオを聴いていたのですが,そのラジオ番組で霊界の死者との対話を試みる,という企画(?)を偶然耳にしました.それは,霊能者にあの世の死者の霊を乗り移らせて言葉をしゃべらせ,会話を試みるというものでした.当時はそのような番組が流行っていたのかどうかよくわからないのですが,1980年代と言えば宜保愛子という人気霊能者がテレビでもよく出演して活躍していた時代です.また,テレビや雑誌では,よく心霊写真というものもよく紹介されていました.私は大人がウソをつくはずがないと,子供心に信じていましたし,インチキやウソの可能性を疑ってみることはできるものの,公共のテレビやラジオ,書店で売り出されるようなしっかりとした本に書いてあることは,ある程度正しいのではないかと思っていました.
さて,そのラジオの霊能者が,霊を降ろすと,突然その声色が変わり,全くの別人であるかのように聞こえました.その臨場感は,本当に死者が語りかけてきたかのように感じられたのです.どうやら世の中には,普通の人ができないことができる,特殊な人がいるらしい.ノストラダムスも,500年も前の人ではあるけれども,未来をイメージとして見ることができる,特殊な能力を持っていたのかもしれない.五島勉の書籍では,あれこれと予言の五行詩を解釈し,あーでもない,こーでもないと言って悩んでいるが,もしも霊界のノストラダムスに直接話を聴くことができれば,話は早いし,未来に何が起きるのか,はっきりするのではないか?と思いました.1999年に人類が滅亡するかどうかは,若い私達にとっては人生に関わる重要な問題だったのです.
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