2013年7月30日火曜日

神智学とシュタイナーに関心を持つ

 私が通っていた高校の最寄り駅には,3階建ての本屋がありました.私は学校が終わるとよくその本屋に行き,読みたい本を探していました.その本屋の3階のフロアには,科学に関する数多くの専門書とともに,神秘主義関係の本もたくさんありました.私はかたっぱしから立ち読みし,興味がある本を買っていたと思います.当時の私には,神秘主義も科学も同じジャンルであったわけですから,いろんな本に手を出しました.

 中でも興味深いと思った本は「神智学」でした.これは19世紀にブラヴァツキー夫人により創られた神秘思想で,かなり込み入った難解な思想ですが,やはり宇宙を説明しようとしている点で科学にも通じているようであるし,しかも古今東西の様々な宗教思想や神秘思想,オカルトなどを取り入れた総合的な学問のように思えました.

 ただし私はどちらかというと,神智学ではなく,人智学というものを創ったシュタイナーのほうが好きでした.,シュタイナー教育で有名かもしれませんが,彼は元々オカルティストです.今も,シュタイナーが出した「ゲーテ的世界観の認識論要綱」という本を持っていますが,難解ではあるものの,科学的観点とは全く異なる-180度異なると言ってもいい-にもかかわらず,何か一定の説得力や論理的思考のようなものも感じる,不思議な本だったように思います.

実際,神智学もシュタイナーの本も,非常に難解で膨大な量の情報が詰め込まれているわけですが,難しすぎてわかったようなわからないような気分にしかならない,という点では,同じフロアにある科学の専門書も,同じようなものでした.高校生の自分にとっては,とうてい深く理解することはできないのかもしれない.もっと勉強を続けてゆけば,このチンプンカンプンな神智学と科学の専門書を統一的に理解できるようになるかもしれない,と思いました.

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