最初に出たのが「日蓮聖人の霊言」です.これは善川三郎が質問者,大川隆法が霊声者となって対話を試みた本です.善川三郎は大川隆法の父ですが,この本の中にはまだそのことについてはっきりと書かれてはいません.内容は日蓮が語る「人生論」のようなものですが,この中に「幸福の科学」の名前の由来があります.「日蓮」の言葉をここに引用してみます:
日蓮:
それともう一つは、新しい宗教を興すという気持は当面の間持たないことが、安全です。そうではなくて、もっと別な形があるでしょう。「精神科学」と申しますか、或いは「幸福哲学」と申しますか、要するに、この世の中の仕組み、この宇宙の仕組み、この宇宙を統べている「法」、この「神の理法」を明らかにすること、その神の理法の中に生きている人間たちに、幸せへの道は、どこにあるか、ということを教えることです。
そういう意味において、あなた方の教えも、一つには科学であり、宇宙科学、神霊科学であり、いま一つには幸福学であり、幸福哲学であるということです。宗教を興すという考えを持っていると、間違った方向にいく可能性があります。
幸福科学の研究をしているとでも思ったらいいのです。宗教を興せば、巷の神々の一人になってしまいます。また新興宗教が出来たか、ということになってしまうのです。その辺は時代の要請というものを見誤らないようにしなければなりません。
ここに書かれているように,幸福の科学は宗教では無いと思っていました.これは哲学であり,科学でもあると理解していました.また,この頃はまだ幸福の科学は宗教法人ではありませんでしたが,この団体の他の本には「幸福の科学とは,幸福とは何かを考える人たちの集い」であると書かれていました.
日蓮の霊言は,何か深い人生経験を感じさせるものがあり,世間の常識を踏まえた納得のいく考え方を示していたと思います.ただ,世間が受け入れないだろうと思われるのは,この言葉が「霊の言葉」であるという点だけだったかもしれません.その部分に関しては,大川隆法とは関係の無い他の人(外国人を含む)も同様な霊言集のようなものを出版していたので,私にはあまり抵抗感はありませんでした.
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